薄明かりの中
素顔の頬を
淡い桃色に染めながら
ぼくを見上げる
艶やかなあなたの瞳に
出会った
無言で見合わす
あなたとぼくは
こころの言葉で
話し合い
ほんのひとときを
永遠のときに変える
口をついて出る言葉は
ぼくを高ぶらせ
あなたを高ぶらせ
炎の二つの塊になり
ベッドを
転がり回る
あなたの言葉は
やがて
短音の溜息になり
不規則でまるで意味のない
言葉になり
ぼくの脳髄を刺激し
全身をまるごと
あなたに同化しようと
狂う
こころの言葉から
身体の言葉に変わり
あなたとぼくは
ひとつになり
愛の歴史をまた創った
