2ntブログ
団塊世代の<いわろう>の恋愛詩集です。人生は一度しかない! されど、人生における恋愛は一度ではない!恋愛は逝くまで現役だ!


覚えているかい
初冬の海辺の公園を
二人で寄り添いながら
歩いていたことを

あなたと二人して
重ねた思い出から
一頁引っぱり出して
きたんだ

あのとき
なにを話したっけ
次の舞台の台詞のことだったっけ
巡り逢いに感謝していたんだっけ

あのとき
見上げた大観覧車の
明滅する採光が
真っ黒な夜空で
鮮やかな星屑のようだった

襟元から滑り込ませた
ぼくの素手の右の手が
あなたの左の乳房に
まともに届いたとき

温かで丸味のある弾力さが
ぼくもまた
この現実世界に
実存していることを
認識させてくれたんだった

あなたの腰に廻したまんまの
ぼくの左の手は
初冬の夜風で
冷え込んでいた筈なのに
あなたの咽せるような
女の躰を抱えて
むしろ火照ってさえいたんだ

歩くのを止め
向き合い
両の手であなたの
臀部を鷲づかみにして
幾度もかさねた接吻

あのとき
老いかけていた
ぼくの性根玉をねじ伏せて
少しずつ若さという息吹を
取り戻しかけていた

そんなことを思い出したんだ

覚えているかい
ほら
あの海辺の公園だよ
海辺の




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高まる感情を抑えて
あなたとの
約束の日を待ちわびる

まるで
磨き上げたグラスに
年代物のワインを
ゆっくりと
注ぎ込むように

まるで
文豪が残した名作を
こころ弾ませながら
次々と読みほぐして
ゆくように

あなたとの
ときの流れを
空(くう)に描く

いつものように
あの角を小走りで
微笑みながら
やって来るだろう
あなたのこと

ぼくはぼくで
まるでそんなことに
無関心であるかのように
携帯を覗き込んだふりをして
ちらちら
あなたがやって来るだろう
あの角に
今か今かと
細切れに
視線を投げている

ぼくたちは
決まった隠れ家で
ときを止め
愛し合うんだ
幾度も幾度も

そして
次ぎに逢える日を
夢見ながら
いつもの
あの信号の手前で
軽いキスをひとつして
別れるんだ




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初夏の光を
くぐり抜けって
歓びという歓びを
全身に漲らせて
ぼくのところへ
あなたは駆けてきた

来て行く服に思案してて
遅くなっちゃったと
軽い微笑みを交えながら
左の掌を扇子のようにして
左側の頬をひらひらと
あおいでみせた

暑いねって

傾げた顔でぼくを
覗き込むようにして
そう
あなたは言って
きりりと結んだ唇を
小さく震わせた

駄目なんだ
あなたのその視線
そしてその後の
数秒間の沈黙に
ぼくのこころは
まるで日向の
ショコラのように
溶け出してしまう




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少しだけ
恥じらいながら
スカート姿で
ぼくの前に現れた
あなたを見て

あなたの
スカート姿も
見てみたいって
いつか
あなたに
呟いたことを
思い出した

確かに
あなたのパンツルックは
あなたの可愛らしさを
最大限に引き出しているし
あなたのコケティッシュさを
より醸し出す要素になっている

でも
スカート姿のあなたも
ぼくは好きだ
あなたの艶めかしい女を
より意識させてくれる

ぼくは
スカート姿のあなたを
眩しく眺めながら
ぼくの呟きを聞き逃さず
希望に添ってくれた
細やかなあなたの優しさに
しばらく酔っていた




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どちらからともなく
ぼくたちは
お互いの手を
まさぐりあい
片時も繋がっていたい
深層心理を形にする

ぼくはその繋げた手を
緩やかな動きで
あなたの指先を撫でたり
組み替えたりしながら
寄り添った
あなたの話を
黙って聞いていた

あなたの言葉が
遠ざかったかのように
か細くなってゆく
そんな気がした途端
あなたの唇を
もう無性に
もう堪らなく
吸いたくなった

あなたのふんわりとして
とても柔らかい唇は
小さく撥ねるように
ぼくの唇とぶつかり合いながらも
まるで
溶け合ってしまうかのように
ひとつになった

あなたの温かい唇が
発した艶やかなる感触が
ぼくの脊髄を
猛烈な速度で駆け抜け
脳天に届いたとき
ぼくの男が男になった

その後のことは
まるでよく
覚えていない
数秒だったのか
何十時間だったのか

ただ
繰り返し繰り返し
ぼくの唇は
あなたの唇の上を
滑り回っていたことは
確かなんだけれど





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今朝、起き掛けに
妙なことを決した

あなたからの呪縛を
今日一日だけでも
解いてみよう

あなたのことを
一切思わないことにしょう

だがだがだが
そんな決意も虚しく
お昼を待たずに
ぼくの胸の内は
あなたのことで
いっぱいに溢れた

そして更に
いつも通り
呟きもしてしまった

逢いたいよ!あなた!

あなたのことを
封じ込めようなんて
ぼくにはもう到底
出来はしない

旧式で
埃だらけで
油ぎれして
ぎしぎしと音をたて
やっとの思いで動いていた
ぼくという
止まりかけた中古車に
あなたという
最新鋭のエンジンを
取り付けてくれた
運命(さだめ)

ぼくたちはますます
恋愛の深みへと
引きずり込まれて
ゆく




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小柄で華奢な
あなたの女体を
ぼくはこよなく愛する

か細くてもしなやかな
あなたの肢体を
ぼくはこよなく愛する

どこまでも
爽やかな上品さでいて
矩をこえないあなたを
ぼくはこよなく愛する

傍らにいるときは
もちろん
こうして
離れていても
あなたのすべてが
ぼくを乱舞でも
しかねないほどに
愉しくさせる

そうだよ
ぼくは
すっかり
あなたの傀儡に
なってしまったようだ

だがしかし
俄なる艶福家の
心地よさも
味わわせてもらっているんだ




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すごい夕日だよ
見える?

あなたからの
そんな短いメールで
思わず慌てて
西側の磨りガラスの窓を
開ける

隣家の甍に見え隠れする
夕日を必死に探しては
遠くのあなたのことを思っていた

たったいま
一緒に見ているだろう
あなたの瞳の中の
黄金色に染まった空と
真っ赤な夕日を
まるであなたの傍らで
ぼくは見ているようだった

ぼくのお気に入りの
あなたのセミロングの黒髪を
夕凪が軽く通り過ぎて
あなたの香りがしたようだった

あなたが指さした西の空に
火の玉のような夕日がゆっくりと
遊んでいるのだろうか

あなたの深い溜息のような
呼吸が聞こえたようだった

独りでいる筈のぼくは
あなたと知りあえた幸運に
ただ感謝感謝感謝と
西の空に向かって呟きながら
あなたの唇を
静かに奪っているようだった




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逢う毎にいつも
あなたを構成する
身体にこころに
ぼくの存在の痕跡を
残しておきたいと思っている

ぼくはまるで
うら若き少年かのように
一重のバラのような
可憐なあなたの唇に
逢う毎にいつも
こころを乱れさせている

ぼく自身が羞恥すら
覚えるほどに
感情を錯乱させ
あなたの身体の至る所を
痕跡が残るほどに
強く吸い上げる
逢う毎にいつもだ

ぼくの安らぎの拠り所
それは
あなたのそのこころの
清らかさを
身体全体に浴びること
それに併せて
香しい香りの大人の女の
開かれた身体に埋もれて
しまうこと

逢う毎にいつも
ぼくはそう
せずにはいられない





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ぼくの人生に対する空虚感を
あなたは深い愛情で
埋め合わせしてくれる

そしてまた
あなたの深い愛情は
ぼくの存在そのものに
価値を見いだしてくれる

ぼくにとっての女は
あなたでなければならないし
あなたにとっての男は
ぼくでなければならない

それは単なるぼくの
独りよがりではなく
あなただって
そう思っているという自信が
いまのぼくには強くある

まるで音をたてんばかりに
ぼくの空虚感を
埋めてくれる速さとその力に
あなたの愛情の深さは
現れている




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プロフィール

磐田佐武郎

Author:磐田佐武郎


<いわろう>こと磐田佐武郎
です。72歳ですが、恋愛は
現役です。10年余書きためた
<恋愛詩集>をここに、
公開させていただきます!

1000編近くあります。
おつきあいください!



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